授業中の困った!どう解決する?②

授業中の困った!どう解決する?②

授業中の困った 時間編・申し送り編 はこちらから

授業ではおそらくほぼ起こっているであろう、授業中のちょっとした困ったを取り上げてみます。どれも教案にも書かないようなことなのではないかと思います。

経験を積んでいけば自然に対応できるようになるようなことばかりですが、授業の前に授業中の困りごとを想定しておくことが大切だと思います。そして授業中に起こりうる困りごとを想定した上で、どんな対処法があるのかをいくつか知っておくと安心して授業に臨めると思います。

学生の問題を解くペースが違う

練習問題4,5問だったらいいのですが、プリント1枚とか、テキストのまとめの問題、実力問題だと、問題の数が多いですよね。学生によって問題を解くペースが違うのは仕方がないのですが、その差が大きいと、解説がしにくくなったり、問題に夢中になって、答え合わせに参加しない学生がでてしまいます。

大問ごとに区切る

最初から最後まで問題を全員が解き終わるのを待ってから、答え合わせをするのではなくて、大問ごとに区切って、問題を解いてもらうと、問題を解く時間差が少なくて済みます。問題を全部解き終わって手持ち無沙汰になってしまう学生が減るし、ペースが遅い学生が問題を解き終わってから、全体で答え合わせをすることができます。

このときの注意は、先に進んでいる学生の手を一度止めさせて、答え合わせをする問題に戻ってもらうことです。大抵の学生は答え合わせの問題に戻って、答え合わせに参加しますが、時々解いている問題に夢中になってなかなか答え合わせに参加しない学生がいます。そんなときは、その学生をあてて答え合わせに参加してもらいます。こういう学生は、全体で説明したことAを全然聞かないで他のことBをしています。さらに、全体でCを勉強しているときに、Aの質問をしてしまう傾向にあります。

問題を解く時間と答え合わせの時間、メリハリがつけられるように、学生に声掛けをします。

 

宿題をしてきていない学生がいる

宿題でまとめ問題をして、授業で答え合わせ、解説をする場合があります。大抵の学生は宿題をしてきていますが、残念ながら宿題をしていない学生もいます。(前日の先生が宿題を伝えていなくて、全員が問題を解いていなかったということもありました。)

宿題をしていない学生は当然問題を解いていませんから、いきなり答え合わせを始めてしまうと、答えを丸写しして終わり、となってしまうわけです。だからといって、宿題をしていない学生に問題を解く時間を設けると、宿題をしてきた学生はすることがなくなってしまいます。

1.大問につき5分程度設ける

まずは宿題をしてきていない学生への対応です。問題の内容や数にもよりますが、5分程度時間を設けて、できるだけ問題を解いてもらいます。全問書けなかったとしても、初めの2,3問はできるはずなので、答え合わせの時はまずその学生をあてるようにしています。

2.宿題をしてきた学生の丸付けを教師がして、間違った問題をもう一度解いてもらう

次に宿題をしてきた学生への対応です。宿題をしてきたと言っても全問正解というわけではなし、わからなかった問題もあります。ですので、教師が回って丸付けをして、間違った問題を再度解くように言います。テストではないので、テキストや文法解説書を見て調べてもらいます。

宿題をしてきていない学生の問題を解く時間には、宿題をしてきた学生への対応をすることが多いです。

 

※答えを写している?学生への対応

普通、テキストや副教材の解答冊子は学生に渡していません。ですが、時々、解答そのままの答えを書いている学生がいます。解答冊子を先輩にもらったのか、ネットで調べたのかはわかりませんが。

全問正解だから疑っているのではなくて、答えしか書いていないとか、わからない言葉の意味を調べた痕跡がないなど、ちょっと不自然な印象を受けます。

また間違えやすい問題の解答を正しく書いている学生には、どうしてこの答えを書いたか、「他の答え」はどうしてダメなのか、聞くようにしています。拙くても文法的な説明ができれば、ちゃんとわかって書いているんだなと思いますが、「???」という表情をしている場合は、全体で答え合わせをするときにクラス全体に解説してから、その学生にもう一度同じ文法項目の問題を出します。

 

ペア練習の困った

特に初級クラスの場合、口頭での会話練習を2人でさせると思います。授業全体の中では数分ですが、毎回どうしようと考えていては、時間も労力ももったいないです。ペア練習ののちょっとした困ったをいくつか挙げて、私の対処方法をご紹介しようと思います。

1.クラスの人数が奇数でペア練習で1人余る

クラスの人数が偶数だったら、教師は教室を回って、それぞれのペアの練習を聞いたり、質問に答えたりします。

偶数人数の場合、方法としては2つあって、1つは余っている1人と教師がペア練習をするということ、もう1つは3人でしてもらうということです。

A.教師がペア練習に入る

私がペア練習に入るとき、「私と練習したい人はいますか」と聞くようにしています。自信がない人は手を挙げないし、目を合わせてくれませんが、ちょっと頑張ってみようと思っている学生は立候補してくれます。

教師がペア練習に入るメリットは、学生が教師と直接話して練習できるということです。多少緊張する学生もいますが、学生は「先生と話せた」という自信が持てると思います。私はどんどんアドリブで質問を足していくので、学生は教師の質問をよく聞いてから答える練習になっていると思います。

デメリットは、教師がペア練習に入っている間、教室を回って、他のペアの練習が聞けないということです。また、ペア練習が終わって、教師が教室を回ると、余った学生はそれ以上口頭練習ができなくなってしまうということです。

 

B.3人でしてもらう

質問が多く出そうな問題の場合は特に、教師がペア練習に入らずに教室を回ります。この時は一組だけ3人にして、練習してもらいます。

2.ペア練習がいつも同じ相手

席替えがない限り、ペア練習をするのは隣の人か、前後の人などいつも同じ相手になると思います。相手がどんな感じで話すのかとか、日本語の上手さがすでにわかっているので、いつも通りみたいな気分でストレスなく口頭練習できるとは思います。

できる人同士のペアだと、スムーズにペア練習ができるとは思うのですが、他のペアより早く終わってしまうというちょっとしたデメリットがあります。終わった後も練習を続けてくれたらいいのですが、お喋りが始まることもあるので、できるだけだいたい同じタイミングで口頭練習が終わるのが理想かなと思います。

できない人同士のペアだと、いつまでも口頭練習が始まらず、教師が付きっきりでフォローしなければならなくなってしまい、教室を回って他のペアの練習がみられなくなります。

A.隣の人 ⇔ 前後の人

席を移動せずに簡単に相手を変えられる方法は、隣の人とのペアを、前後の人とのペアに変えるということです。簡単に変えられるのでおすすめです。

B.できる人とちょっとできない人のペアにする

これは私が20数年前、海外の語学学校に留学していた時、会話クラスの先生が使っていた方法で、私も時々使っています。

できる人がちょっとできない人をフォローしながら練習できるので、ペアの練習スピードに差があまりできません。20人クラスだと、全員を席を立たせて10ペア作るのはちょっと難しいのですが、2,3組だけならできると思います。できない人同士のペアがいたら、その周辺の人に入れ替わってもらいます。